もう迷わない!ゲームエンジン6つと制作ツール2つを徹底比較!

ゲーム制作に当たって最も最初にぶつかるのは、どの環境でゲーム開発を行うかという問題です。

ゲーム開発の環境として、ゲームエンジンと呼ばれる統合環境を用いることが多いのですが、決まったジャンルの開発に特化した制作ツールと呼ばれるものも存在します。

今回は、ゲームエンジンと6つと制作ツール2つを紹介していくので、それらを参考に開発環境の決定を行いましょう。

ゲームエンジンとは?

はじめにゲームエンジンとはそもそも何なのかについて紹介していきます。

ゲームエンジンとは、コンピュータゲームのソフトウェアにおいて、共通して用いられる主要な処理を代行し効率化するソフトウェアの総称である。

引用:ゲームエンジン – Wikipedia

このままではわかりにくいのでもう少し具体的に説明してみます。例えば、地面にボールが落下するというゲームを作りたいとします(ゲーム性があるかどうかは今回は無視してください)。

このゲームに最低限必要な要素を考えた時に、

  • ボールを落下させるという仕組み
  • 地面に当たったら弾むという仕組み
  • ボールが落下した時に地面と当たったかどうかを判定する仕組み

この3つは必要になりそうです。

もの同士が当たったかどうかを判定する仕組みをゲーム内では「当たり判定」と呼びます、また地球と同じように球を落下させ、地面に当たって弾むという処理を再現する場合はゲームにおいて「物理演算」という機能が必要になります。こういった当たり判定や物理演算は、あらゆるゲームで必要になりますが、毎回開発ごとに0から作るというのは非常に手間がかかります。

そういった手間を省くために、ゲーム制作に必要な基本的な機能をまとめて備えたのがゲームエンジンと呼ばれるものです。

実際ゲームエンジンとして最も有名なUnityでは、当たり判定にはCollider、物理演算にはRigidbodyという機能が備わっており、簡単に呼び出せるようになっています。

今回紹介したのはほんの一部の機能であり、ゲームエンジンにはゲーム開発を進めるのに便利な機能がたくさん詰まっています。

以下、ゲームエンジンの機能の一部を紹介します。

・描画機能

2D/3D問わずゲームを作る際に、”見た目”を表現する際に必要となる機能。

・物理演算機能

重力・摩擦力というように地球と同じように物体の動きを表現するのに必要となる機能。

・マルチプラットフォーム機能

いわゆる出力機能のことで、完成したゲームをPCやスマホなど違ったデバイスでも同じように動作させる機能。

ゲームエンジンとゲーム制作ツールの違い

ゲームエンジンとその他のツールとの違いを一言で説明するのは難しいですが、ゲーム制作ツールは、ゲームエンジンの持つ機能を用途にあわせて特化させた存在とお考えください。

ゲームエンジンは便利な存在ですが、出来ることが多い分必要となる知識は必然的に多くなってしまいます。例えば後述する「RPGツクールMV」は2DのRPGの作成に特化したゲーム制作ツールで、「ティラノスクリプト」はノベルゲームの制作に特化した制作ツールです。

こういったツールは便利な反面、作りたいゲームに合わせて使用するツールを変えていかなければならないという大きなデメリットがあります。

自分が何を作りたいのか、そしてどんな目的でゲームを作るのかに合わせて使用するゲームエンジンあるいは制作ツールを選んでいく必要があります

ゲームエンジン・制作ツールの選び方

続いて、ゲームエンジンおよび制作ツールを選択する際に考慮すべき点を5つ紹介していきます。

・価格

有難いことに現在リリースされている多くのゲームエンジンは利用料が無料になっています。ただ、中には一定額以上の収入でロイヤリティを支払わなければならないゲームエンジンもあります。

・使用者数はどれくらいいるか

使用者数が多いということは、つまりそれだけネットでの情報および書籍での情報が多いということです。特別な理由がない限り、出来るだけ使用者数が少ないものは避けたほうが安心です。

・日本語に対応しているか

海外製のゲームエンジンの中にはまだ日本語に対応していないものも存在します。厳しいことを言うと、長くゲーム開発を続けていく上で最低限の英語スキルの獲得は避けて通れませんが、最初は日本語に対応しているものを選択してもいいでしょう。

・どんなゲーム開発に特化しているか

自分がどんなゲーム開発をしたいかという視点は非常に大切です。自分が開発したいゲームジャンルに合わせてゲームエンジンもしくはツールを選択しましょう。

・どんなデバイスに対応しているか

以前はスマホ向けの出力ができないといったものもありましたが、最近はあらゆるデバイスに出力ができるマルチプラットフォーム機能を持つものが多いです。ただ、万が一自分が出力したいデバイスに対応していないということがないように前もって確認しておきましょう。

ゲームエンジン紹介

ゲームエンジン・ゲーム制作ツールを選ぶ上での注意点について説明しましたが、「ゲームを作りたい」という方に真っ先におすすめしたいのはUnityです。その点については、あらかじめ触れておきたいと思います。

以上の点を踏まえながら、それぞれの特徴を見ていきましょう。

Unity

「ゲームを作りたい」そんなありとあらゆる人の欲求を解決してくれるのがこのUnityです。初心者から上級者問ほぼ全ての開発者のニーズを満たしてくれます。また、世界で最も使用されているゲームエンジンとなります。

2018のバージョンから日本語にも対応し、さらに毎年多くのアップデートを重ねることで高機能かつより便利になっています。個人開発者だけではなく多くの企業での開発にも取り入れられています。また、流行りのAR/VR開発も手軽に扱えるという魅力もあります。

さらに、それだけの機能を備えておきながら原則個人開発者は無料で使えるとというのもありがたい点です。

Unityについてはこちらの記事でより詳しく紹介しています。

そもそもUnityって何?Unityの特徴や実際の使用例など徹底解説!

2018.08.27

Unreal Engine

Unityと並んで有名なのがUnreal Engineというゲームエンジンです。特にリアリティのあるグラフィックを追求したい場合にはおすすめです。サバイバルゲームとして人気のフォートナイトや2019年1月発売予定のキングダム ハーツIIIなどがUnreal Engineで開発されています。

また、Unreal Engineにはブループリントというビジュアルスクリプティング機能が備わっており、書くスクリプトの量を減らし直感的に開発できるという魅力もあります。

ただ、使用者はUnityの方が断然多く、Unityと比較して初学者には少々情報が少ないというデメリットがあります。開発は全て無料で行えますが、3,000米ドル以上の収入に対して5%の支払い義務が発生します。

Cocos2d-x(ココス・ツー・ディー・エックス)

Cocos2d-x(ココス・ツー・ディー・エックス)は上の2つと比べてやや知名度は劣りますが、2Dゲームに特化したオープンソースのゲームエンジンです。開発環境が非常に小型で済み、多くの開発環境化で動作します。実際に「モンスターストライク」や「ディズニーツムツム」といったゲームの開発に使用されています。

オープンソースなので完全無料で使用ができます。

Defold

Dedoldは「キャンディークラッシュ」の開発元であるKingという会社が開発した、2Dゲームに特化した完全無料のゲームエンジンです。オンラインで作業ができ、エンジン自体も軽いため簡単にビルド作業が行えます

Unityなどは無料版ではロゴが表示されるのですが、完全無料にも関わらずロゴの表示強制がないのは珍しいです。

しかし、開発に使用するのは「Lua」というプログラミング言語では非常にマイナーな言語なので注意が必要です。

Godot

Godotはオープンソース、2D/3Dゲーム向けマルチプラットフォームのゲームエンジンです。完全無料で使用出来ます。2018年にリリースされた「Godot 3.0」ではレンダリングの機能が大幅にアップデートされました

今後のアップデート次第では、UnityやUnreal Engineに並ぶ可能性も秘めているかもしれません。

Lumberyard

LumberyardはAmazonが開発を行なっている完全無料のマルチプラットフォームの3Dゲームエンジンです。一番の魅力はAmazonが開発を行なっていることもあり、同社が運営するAWSやTwitchとの連携がスムーズに行えるという点です。

開発側からするとこれらの機能は非常にありがたいのですが、初めてゲーム開発を行うという場合は少々機能を持て余すかもしれません。

どのゲームエンジンを選ぶべきか

この章の冒頭でも説明しましたが、「ゲームを作りたい」という方に真っ先におすすめしたいのはUnityです。日本でも、個人ゲーム開発者のほとんどがUnityを使っているという現状もあるので、「ゲームを作りたいけどどうしよう…」という方にはまずはUnityを使ってみることをおすすめします。

その上でUnityを使うのが難しいという場合には、ゲーム制作ツールを使ってゲーム開発になれるというのでも遅くはないと思います。

 

決まったジャンルに特化したツール

これまでゲームエンジンについて紹介しましたが、「2DのRPGを作りたい」もしくは「ノベルゲームさえ作れればいい」という方もいるかもしれません。そういった作りたいものが明確に決まった方におすすめしたいのがゲーム制作ツールです。

ゲーム制作ツールの一番の魅力はプログラミングを扱わずにゲームを制作できるという点です。しかし、作れるゲームが制限されるため、継続的にゲーム制作を継続的に行いたい人には不向きかもしれません。

これから紹介するツールはどちらも強力なツールなのですが、迷った際には幅広いゲームが制作できるUnityが最もおすすめです。

RPGツクールMV

2DのRPG制作に特化したRPGツクールは、日本でもっとも有名なゲーム制作ツールでしょう。また「RPGツクールMV」では、シリーズ初のマルチデバイス出力に対応しており、WindowsやMacだけではなく、AndroidとiOS向けの開発も可能になりました。運営がKADOKAWAのため、niconiconoの「RPGアツマール」での公開も簡単になっています。

・おすすめしたい人

「2DのRPGを作りたい人」や「まずはゲームを作ってみたい」という人に特におすすめです。また、素材が同梱されているので、シナリオ作成が得意だという方にもおすすめです。

・メリット/  デメリット

メリットは、グラフィックや音楽データがソフト内に同梱されているため、アイデアあえあればすぐにでもゲーム制作に取りかかれるという点です。特に素材を全く用意する必要がないという点は開発者にとって非常にありがたいです。また、上級者はJavaScriptを使えばより高度な開発が可能になっています。

デメリットは、良くも悪くも日本で最も認知されたゲーム制作ツールなので、デザインが既存のゲームに似てしまうという点です。デザインが似てしまうので、これまでにないオリジナリティを持たせるというのは少々難しいかもしれません。

ティラノスクリプト

「ノベルゲームだけを作りたい」という方におすすめしたいのが、ティラノスクリプトです。完全無料で使用でき、WindowsやMacだけではなくスマホ向けの出力も可能になってます。

・おすすめしたい人

ノベルゲームだけを作れればいいという方、物語を考えるのが得意だ、自分が書いたイラストをゲームにしたいといった方におすすめです。

・メリット/デメリット

一番の魅力は、完全無料でノベルゲームが開発できるという点です。また、PCに限らずスマホ向けの出力に対応しているというのはとてもありがたいです。

デメリットは、ノベルゲームは画像やイラストありきなので、そういった素材を自分で調達しないといけない点です。イラストが苦手だという方はフリー素材などを利用しましょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回はゲームを制作するのに必要なゲームエンジンと、より限定したジャンルに特化したゲーム制作ツールを紹介しました。今回紹介したもの以外では、Cygamesが現在開発中の「Cyllista Game Engine」というゲームエンジンも存在します

多くのゲームエンジンやツールがあり迷うかもしれませんが、一番おすすめしたいのは何と言ってもUnityです。もはやUnityを使いこなせれば作れないゲームはないと言っても過言ではありません。

今回の内容がゲーム制作の助けになれば幸いです。